6月25日 未払い残業代請求の消滅時効について

こんにちは、はかた駅前社会保険労務士法人です。
2020年4月1日より改正民法が施行されるのに伴い、未払い賃金を請求できる期間が延長される見通しとなっています。

労働基準法は民法の特別法と位置づけられており、労働基準法が優先して適用されます。
現在の法律では、未払い賃金等の請求権は以下の通りです。
・民法:賃金等の債権請求時効は1年
労働基準法:未払い賃金を請求できる期間は2年
2020年4月施行の改正民法では、「賃金等に関する債権の消滅時効は原則5年」となり、労働基準法の2年を上回る年数になるため、それに合わせて労働基準法の改正についても議論されています。

現状、「システム改修等の費用が大きい」「中小企業にとっては大きな負担」と経営者側の反発もあり具体的な改正時期や請求時効の年数は決まっていません。
未払い賃金等の請求時効が延長される形で労働基準法も改正となった場合、未払い残業代請求事件の増加等も予想されます。

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《参考》
日本経済新聞「未払い賃金の請求、延長期限巡り労使対立」(2019年6月13日)