こんにちは、社会保険労務士法人サムライズです。
新型コロナウイルス感染症の影響が続く中で、「従業員の家族が新型コロナウイルス感染症に感染したときはどうすべき?」「ワクチンの接種が始まっているが会社として何か対応が必要なのか?」といった疑問を持たれる会社様も多いかと思います。
今回は、労務管理上のポイントをいくつかご紹介します。
■従業員本人や家族に感染疑い・感染が明らかになったとき
①連絡体制を整える:新型コロナウイルス感染症に感染した、濃厚接触者となった場合に上長へ連絡するよう従業員へ周知しておきます
②情報を整理する:保健所の指示を仰ぐなど確認することが増えてきますので、社内で情報を集約・整理して従業員への指示等を行います
③休業の取り扱いを明確にする:保健所から会社や従業員に指示が来るまでに2、3日かかることもあります。その間出勤停止にすることも多いため、その取扱い※については明確にして対象従業員へ伝えましょう。
※厚生労働省の新型コロナウイルスに関するQ&Aや社労士への確認をおすすめします。
一般的に、都道府県知事が行う就業制限により従業員が休業する場合は「使用者の責に帰すべき事由」には該当しないと考えられ、休業手当を支払う必要はありません。健康保険に加入している従業員については、要件に該当すれば傷病手当金が支給されます。また、感染源が業務に内在していた場合など労災認定を受けられるケースもあります。(こちらをご確認ください)
■復職について
従業員が新型コロナウイルス感染症に感染した場合、「いつから出勤可能になるの?」という疑問を持たれる会社様もいるかと思います。
重症度により回復までに時間がかかるケースもあるため、基本的には感染した方の主治医や保健所からの判断を仰ぎましょう。
■従業員等がワクチンを接種するとき
現在、新型コロナワクチンの接種後に体調を崩すケースもみられています。
ワクチンを接種する当日・翌日に大事を取って休みをとってもらうことで、従業員の方が安心してワクチンを受けることができるものと思われます。
厚生労働省の新型コロナウイルス感染症に関するQ&Aでは、「ワクチン接種のための労働時間中抜け」「特別の休暇制度を整備」「既存の病気休暇を活用」といった例が挙げられており、会社としてワクチンの接種を希望する従業員の支援として活用することが可能です。
なお、新しい休暇制度の整備等にあたっては就業規則の変更が必要となる場合もありますので、一度会社の休暇に関する規程を確認しておきましょう。
また、日本産業衛生学会より、業種・業態別に「職場における新型コロナウイルス感染症対策のための業種・業態別マニュアル」が公開されています。
社会保険労務士法人サムライズでは、新型コロナウイルス感染症に関連する労務管理についてのご相談や社内制度の整備、就業規則の見直し等も承っております。
小さなご相談もぜひ一度お問合せください。(お問合せはこちら)
《参考》
・厚生労働省:新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)
・日本産業衛生学会:「職場における新型コロナウイルス感染症対策のための業種・業態別マニュアル」の公開