3月2日 中小企業の同一労働同一賃金について

こんにちは、社会保険労務士法人サムライズです。
3月に入り、新年度に向けた準備を進めている企業様が増えているかと思います。

令和3(2021)年4月よりパートタイム・有期雇用労働法が中小企業についても適用となり、同一労働同一賃金の対応が必要となります。
■同一労働同一賃金とは
同じ企業・団体において、正社員と非正規社員間の不合理な待遇差の解消を目指すものです。
同一労働同一賃金について争われた裁判では、昨年「大阪医科大学事件」「日本郵便事件」が大きな話題となりました。

■どう対応すればよいのか
同一労働同一賃金に対応するための大まかなステップは、下記の通りです。
①現在運用している就業規則や従業員の労働条件を確認し、固定給の決め方や手当等の待遇について整理する
②①で整理した待遇について、正社員⇔非正規社員(契約社員やアルバイト・パート)の間で不合理な格差がないかどうか確認をする
③不合理な格差があるようであれば、労働条件や就業規則の変更を行う等により格差をなくすよう取り組む

また、不合理な格差があるかどうかの確認や是正にあわせ、契約社員を正社員へ登用する制度を定めることで従業員のモチベーションアップや職場定着につながるケースもあります。
有期契約社員から正社員への転換制度を設け、一定期間勤務している有期契約社員を待遇アップとあわせて正社員に転換した場合、キャリアアップ助成金の支給が受けられる場合がございます。
同一労働同一賃金の対応とあわせて、国の助成制度を活用されてみてはいかがでしょうか?

社会保険労務士法人サムライズでは、同一労働同一賃金の対応に関するご相談や社内制度整備、キャリアアップ助成金等の助成金申請代行等承っております。
小さなご相談もぜひ一度お問合せください。(お問合せはこちら

《参考》
厚生労働省:同一労働同一賃金特集ページ

《関連記事》
2020年10月20日 最高裁判決と同一労働同一賃金

2月16日 雇用調整助成金特例措置の延長について

こんにちは、社会保険労務士法人サムライズです。
先日、厚生労働省から雇用調整助成金特例措置の期間とその後の措置について公表されました。


※引用:厚生労働省:新たな雇用・訓練パッケージ

■現在の特例措置について
・1日1人あたり15,000円上限(解雇等を行わない場合中小企業は10/10・大企業は原則3/4)
⇒令和3年4月末まで
※特に業況が厳しい大企業・緊急事態宣言地域で時短営業等に協力する飲食店等の大企業については10/10を助成
※解雇等を行っている場合、中小企業の助成率は4/5(大企業は2/3)となりますが、令和3年1月8日~4月末までの期間について解雇等を行っていない場合はその間の助成率が上記の中小企業10/10・大企業3/4となります。

■令和3年5月以降の措置について
・1日1人あたり13,500円上限(中小企業は原則9/10)
⇒令和3年6月末まで予定・7月以降については雇用情勢が大きく悪化しない限り特例措置を縮小予定

緊急事態宣言地域では感染者数減少が鈍化しているといった話もあり、顧客の需要等に合わせて事業活動縮小の継続を迫られる企業様もいらっしゃるかと思います。
雇用調整助成金をはじめとする国の支援策を活用して雇用を維持しながら、緊急事態宣言後にも備えていくことをおすすめします。
社会保険労務士法人サムライズでは、新型コロナウイルス感染症の影響を受ける企業への支援策ご紹介を行ってまいります。
雇用調整助成金等各種助成金の申請代行等も承っておりますので、小さなご相談もぜひ一度お問合せください。(お問合せはこちら

《参考》
厚生労働省:雇用調整助成金
厚生労働省:新たな雇用・訓練パッケージ

《関連記事》
6月16日 雇用調整助成金特例措置について

2月9日 産業雇用安定助成金について

こんにちは、社会保険労務士法人サムライズです。
先日、厚生労働省より産業雇用安定助成金の概要について公表されました。
以前から在籍型出向を利用して雇用維持を図る企業を支援する制度として設ける予定とされていましたが、令和3年度の予算成立を受けて実現したものとなります。

◇産業雇用安定助成金の対象となる企業
新型コロナウイルス感染症の影響を受けて事業活動を一時的に縮小し、雇用維持を図るため在籍出向を行う出向元事業主・出向を受け入れる出向先事業主
※出向期間終了後は元の事業所に戻ることが前提となります。

◇助成率・助成額:原則令和3年1月1日~が対象
・出向運営経費(出向期間の賃金や教育訓練、労務管理に関する調整経費等)

・出向初期経費(就業規則や契約等の整備費用、教育訓練等の経費)

※いずれも厚生労働省「産業雇用安定助成金」リーフレットより引用

これまで雇用調整助成金でも一定の要件を満たせば在籍型出向においても助成を受けることができていましたが、産業雇用安定助成金の制度を設けることで支援を拡充した形となります。
なお、雇用調整助成金(出向)と産業雇用安定助成金と両方の要件を満たしている場合には、いずれか一方のみの申請が可能となります。

雇用調整助成金もこれまで令和2年2月末までを予定としていましたが、緊急事態宣言の延長を受けて「緊急事態宣言が解除された月の翌月末」まで特例措置を延長することが決まっています。
社会保険労務士法人サムライズでは、引き続き新型コロナウイルス感染症の影響を受けた企業への支援策ご紹介や各種助成金の申請代行等を承っております。
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◇参考・引用
厚生労働省「産業雇用安定助成金
厚生労働省「雇用調整助成金

2月2日 令和3年度予算と助成金について

こんにちは、社会保険労務士法人サムライズです。
先日、財務省から令和3年度予算が政府案通りに成立したと公表されました。
これに伴い、厚生労働省の予算案についても実現することとなり、雇用調整助成金特例の延長産業雇用安定助成金(仮称)も詳細が決定次第情報が公表されると考えられます。

令和3年度の予算案概要で公表されている助成金の一例は以下の通りです。
・雇用調整助成金特例措置の延長(延長期間は未定)
・産業雇用安定助成金(仮称)
・人材開発支援助成金(拡充含む)
・キャリアアップ助成金(拡充含む)
・業務改善助成金
一番の大きなポイントは雇用調整助成金特例の延長や産業雇用安定助成金の延長ですが、人材開発支援助成金やキャリアアップ助成金についても、新型コロナウイルスの対策として一部制度の拡充がなされる予定です。
今後は成立した予算に基づいて支給要領等が決定されると思われますので、今後の動向に注目が集まります。


※引用元:厚生労働省「令和3年度予算案

社会保険労務士法人サムライズでは、引き続き厚生労働省の助成制度等に関する情報発信を行ってまいります。
また、労務管理に関するご相談や助成金の申請代行等も承っておりますので、小さなご相談もぜひ一度お問い合わせください!
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《参考》
厚生労働省「令和3年度予算案
《関連ページ》
12月15日 令和3年度予算と助成金について
1月26日 雇用調整助成金特例の延長について

1月26日 雇用調整助成金特例の延長について

こんにちは、社会保険労務士法人サムライズです。
先日、厚生労働省より雇用調整助成金の特例措置延長に関する方針が公表されました。

■特例措置延長に関する方針
緊急事態宣言が全国で解除された月の翌月末まで延長する予定とされています。
※現状2月7日(日)まで緊急事態宣言が出される予定のため、このまま解除されれば3月末までの延長となります。

■特に業況が厳しい大企業への措置
大企業の場合、特例措置下での雇用調整助成金の助成率は現在3/4(解雇等を行っている場合は2/3)とされていますが、緊急事態宣言を受け、下記に該当する大企業は助成率が10/10(解雇を行っている場合は4/5)となります。
・緊急事態宣言対象地域の知事の要請を受けて、営業時間の短縮等に協力する飲食店等
・売上等の生産指標が前年又は前々年同期比30%以上減少している企業
※緊急事態宣言解除日の翌月末まで適用となる予定です。

国は引き続き感染拡大の状況を見ながら、特例措置終了後も業況が厳しい企業・感染が拡大する地域を対象に特例措置を出す予定としています。
社会保険労務士法人サムライズでは、企業への支援策に関する情報発信や助成金の申請代行等も承っております。
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《参考》
厚生労働省「雇用調整助成金の特例措置等の延長等について

《関連ページ》
12月1日 雇用調整助成金特例延長について

1月19日 テレワーク助成金3次募集について

こんにちは、社会保険労務士法人サムライズです。
先日、厚生労働省より「働き方改革推進支援助成金(新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークコース)」の3次募集開始について公表されました。

この助成金は、新型コロナウイルス感染症の対策としてテレワークを新しく導入する中小企業が対象となります。
《支給額》
対象経費の合計額×1/2(100万円上限)
《支給対象となる取組》
・テレワーク用通信機器の導入・運用(パソコン・タブレット・スマートフォンについてはレンタル・リース費用のみが助成対象)
・就業規則や労使協定の作成・変更
《申請の流れ》
①交付申請(2021年1月29日(金)郵送必着)
②申請した取組期間中にテレワーク導入の取組を実施(2021年1月8日~1月29日の取組が対象)
③支給申請(2021年3月1日(月)郵送必着)
※交付申請の時点で取組が完了している場合、交付申請・支給申請を同時に行うことも可能です。
《申請期限》
・交付申請:令和3年1月29日(金)郵送必着
・支給申請:令和3年3月1日(月)郵送必着
今回の働き方改革推進支援助成金(新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークコース)3次募集は期間が短く、また、予算の状況により早め募集を終了する場合がありますので、活用したい場合は交付申請をすぐに行うことをおすすめします。

社会保険労務士法人サムライズでは、テレワーク導入に関するご相談から社内整備、各種助成金の申請代行まで承っております。
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《参考》
厚生労働省:働き方改革推進支援助成金(新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークコース)
《関連ページ》
社会保険労務士法人サムライズ:リモートワーク導入支援について

1月18日 緊急事態宣言に伴う福岡市の独自支援策について

こんにちは、社会保険労務士法人サムライズです。
先日、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言に伴い福岡市からの独自支援策・助成について公表されました。
一覧をまとめましたので、以下ご紹介いたします。

1.テイクアウトを行う飲食店への支援
緊急事態宣言に伴い大きく影響を受ける飲食店の事業継続支援のため、テイクアウト商品に割引等の特典をつける飲食店を募集し20万円を支給します。
詳細はこちらから
※1月下旬申請開始予定

2.宿泊事業者への衛生対策支援
宿泊業を営む事業者を対象に、マスクやアルコール消毒液、アクリル板や体温計の購入等感染症拡大防止・安全対策のために使用する経費について、50万円を上限として4/5相当が支給されます。
詳細はこちらから
※1月下旬申請開始予定

3.テレワーク導入支援
令和3年1月14日(木)よりテレワークを新たに導入する、もしくは拡充する企業に対し、最大50万円(PCなどの機器購入・リース費用は助成率1/2)が支給されます。
詳細はこちら
※認定申請は令和3年1月20日(水)10時より開始されます。

4.商店街への支援策
新型コロナウイルス感染症対策や商店街加盟店を支援するための取組みに対し、50万円を上限として4/5相当が支給されます。
詳細はこちらから
※1月中旬申請開始予定

社会保険労務士法人サムライズでは、引き続き新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響を受ける企業への支援策等に関する情報を発信してまいります。
テレワークに関するご相談等も承っておりますので、お気軽にお問合せください。
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《関連ページ》
12月1日 雇用調整助成金特例延長について

1月12日 雇用調整助成金受給期間について

こんにちは、社会保険労務士法人サムライズです。
先日、厚生労働省より雇用調整助成金の受給期間に関する特例措置についてリーフレットが公開されました。

通常の雇用調整助成金では、1年の期間(対象期間)内に実施した休業等について受けることができるというルールが設けられています。
今回、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて令和2(2020)年1月24日より特例措置が施行されていますが、その特例措置が1年を超えるため引き続き受給できる旨が周知されました。
※1年を超えて引き続き受給できる期間については、令和3年6月30日までとされています。
なお、新型コロナウイルス感染症の特例措置については、現段階では令和3年2月28日までとなっています。
産業雇用安定助成金(仮称)の創設も現在議論が進んでいますので、今後の情報にも注目が集まります。

感染者数が増加する地域では人の移動が減少し、事業活動の縮小を見込まれる企業様もいらっしゃるかと思います。
国からの支援策も引き続き検討・公表されていますので、制度を最大限活用していくことも経営上有効な手段となり得ます。

社会保険労務士法人サムライズでは、雇用調整助成金等各種助成金に関するご相談から申請の代行まで承っております。
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《参考》
・厚生労働省「雇用調整助成金
・社会保険労務士法人サムライズ「12月1日 雇用調整助成金特例延長について